赤ちゃんは泣くのが仕事。分かってはいるけど、全然泣き止まないとイライラしてしまうときもありますよね。私も産後はワンオペ育児な状態で、寝不足、疲れ、孤独感で追い詰められていました。そんなときって子供の可愛さと大変さの板挟みで、すごく思い悩むし余裕がなくてイライラしてしまうことが増えてきます。これを読んでいるあなたも、そんな気持ちではありませんか?
「子育ては想像以上に大変」ってことは現実になって初めて知る
自分が子どもを産む前は、虐待のニュースを見るたびに
――なんてひどい母親なんだろう
そう思っていました。
でも、それは大きな間違いでした。
産後は体もまだボロボロ、でもそんなことは赤ちゃんに関係ありません。2時間おきの授乳に、おむつ替え、抱っこ、部屋の気温にも注意して、汗をかいたらお着替え。
生後1か月は外出を控え、買い物するのも一苦労。
授乳の合間に家事をしたいけど、そのたびに赤ちゃんが泣き
トイレに行きたいけど、赤ちゃんが泣き
やっと寝れると思っても、赤ちゃんが泣き
心身ともに疲弊していきます。「ああ、赤ちゃん可愛いな」って思う時とおなじくらい「ああ、ゆっくり休みたい。4時間でいいから連続して寝たい」というときがあります。
さらに切羽詰まれば、イライラもするし孤独を感じるときもありました。
「自分は虐待とは無関係」
「自分はノイローゼとは無関係」
というのは、育児の大変さを知らなかったからこそ持てた自信だったんです。
――きっとどの母親の心の中にも、虐待してしまいそうなくらい辛い思いがある。
そう気づくことができたのは、息子が4歳になり、イヤイヤ期も過ぎてからのことです。
赤ちゃんの声は不快感を感じるようにできてる
子供が0歳のとき度重なる睡眠不足のせいか、産後のボロボロの体のせいか、私は赤ちゃんが泣き止まないとイライラするようになっていて、クッションを壁に投げつけるほど追い詰められていました。
でも、クッションを投げたあと我に返って思うのは、
――このままいくと自分は虐待するのではないか?こんなに子どもにイライラするなんて、私は母親失格なのではないか?
ということ。
これだけ追い詰められても、誰かにこんな気持ちを言ったら
- 「母親失格と思われるのではないか?」
- 「子どもを取り上げられるのではないか?」
- 「離婚されるのではないか?」
などと考えてしまい、誰にも打ち明けられずにいました。今思うと「産後うつ」のような状態だったのかもしれませんね。
そんな私の心の拠り所はネットの中。自分と同じような悩みを抱える人の話を見ながら、自分だけじゃないんだと言い聞かせてなんとか毎日を乗り切っていたんです。
そんなとき、ネット検索で見つけた情報がイライラしてしまう自分を責めることをやめるきっかけになりました。その情報というのが「赤ちゃんの泣き声には不快な音が含まれている」という内容のもの。
つまり、赤ちゃんの泣き声=イライラしてしまう音だということ。
それが分かってからというもの、自分のことを責めすぎることは減って、「生理的に不快感を感じるようにできているのだから、しょうがない。イライラしてしまうのは、そういう音だからなんだ!きっと他のママも同じように戦っているはず。」と、ネガティブになりすぎずに生活できるようになっていったんです。
泣き止まないときに感じる焦りの正体は?
とはいえ、子供が朝から晩まで泣き続けていると、イライラとも違う、ちょっと焦りのようなものを感じませんか?
泣き止まないとイライラしてしまうのは、いつまでも泣き止まないということに対する焦りが原因な気がするんですよね。
- どこか体調が悪いのかな?
- 母乳が足りないのかな?
- 部屋が暑すぎる?寒すぎる?
などなど、言葉を話さない赤ちゃん相手だと、なぜ泣き止まないのか分からないことが多く、不安を感じて焦ってしまうんです。
そして、もう一つ。
赤ちゃんが泣いたら、泣き止ませなくてはいけない。
そんなプレッシャーを感じてしまうのです。これって、よくよく考えてみると、100%赤ちゃんのためを思っているかといったら、そうではありませんでした。
――こんなに泣かせていたら、周りの家に迷惑かけてしまう…
――虐待していると思われるのではないか…
そんな風に、周囲からどう思われているかを気にし過ぎていました。外出先で出会う見知らぬ年配の方々から「泣いちゃってかわいそうね~」なんて言われることもあって、それで余計に気にしていたのかもしれないですね。そう言われてしまうと、泣き止ませられない私が母親失格のように思えてきて辛かったものです。
赤ちゃんはなにか不快なことがあって泣いているのだから、それを取り除いてあげるのが目的のはずなんですが、いつの間にか「泣き止ませること」のほうが目的になってしまっていたんですよね。
だから、早く泣き止ませないと!と焦ってしまう…。
周りに迷惑をかけないというのは日本の美徳として昔から受け継がれていますが、自分が辛くなりすぎるくらいなら大して関わりのない他人よりも赤ちゃんや自分のことを優先していいんですよ。
-
他人の目が気になる子育て中ママにもおすすめ!「反応しない練習」を読んだ感想
昔から何をするにも周囲の目が気になる性格の私ですが、大人になったからといって改善するわけではなく、子育てするようになってからはより一層「私って人の目を気にしすぎだな~」と思うことが増えました。なんとな ...
続きを見る
子供が泣き止まないのが辛いのは普通のこと
この間、息子と一緒に団地近くの公園で遊んだ時のことです。団地からは、いつまでも泣き止まない赤ちゃんの声が響いていました。
そして、赤ちゃんの泣き声の合間から「もう、泣き止んで!」というママの辛そうな声が聞こえてきたのです。
その声は、私の心をざわつかせたのです。
――そうだよね。泣き止んでほしいよね。大変だよね。
そのママの気持ちが痛いほどわかり、何かしてあげられるわけではないけれど、心の中で強く思いました。
――大丈夫だよ。赤ちゃんの泣き声は迷惑じゃないよ。少なくとも私は、その辛さが分かるよ。
赤ちゃんとずっと二人でいると、こんなこと感じる自分はダメなんじゃないか?って自分を責めてしまいがちですが、他のママだっていつも笑顔なわけではありません。心の中ではあなたと同じことに悩んでいる人もたくさんいます。
だから、あまり自分を責めすぎないでくださいね。
イライラしたら周りの目を気にせず少し離れてみよう
赤ちゃんが泣き止まなくて本当につらい…そう思ったら、ちょっと赤ちゃんから離れて一人になりましょう。
少しくらい泣かせっぱなしにしても大丈夫です。赤ちゃんの声を聞いていると、短い時間でも「早く泣き止ませなければ…」と焦ってしまいますが、赤ちゃんは本当に「泣くのが仕事」という言葉がぴったりなほど、泣いている時間ばかりです。
外出先だとそうもいきませんが、せめて家にいる間は、ママも深呼吸をして「泣き止ませること」を休みましょう。
キラキラママと自分を比べてしまったら読む本
子育てはひとそれぞれ悩みがあります。子供の性格、ママの性格は千差万別。だから、同じことで大変さを感じる人もいれば、まったく大変じゃないと感じるママもいるんですよね。
なかでも、いつも笑顔キラキラで、「イライラなんてしないよ~」なんて人もいたりします。
そんな人に出会うと、自分ってなんてダメなんだろう…と言う気分になってしまいますが、そんなときに読んでほしいおすすめ本がこちら。
芥川賞作家・川上未映子さんが書いた妊娠・出産のエッセイなのですが、本当に人間味あふれるというか、大変だって思いもしっかり書かれているので、読んでいると「こんなすごい作家さんでも、同じように大変な思いしてるんだ」と気分転換になります。すごく赤裸々に書かれているためか、多くのママ・パパの共感を得ているベストセラー本なんです。やっと生まれた赤ちゃんへの愛情と、育児の大変さのはざまで揺れ動く心が実にうまく書かれています。
活字は苦手という人には、育児エッセイ漫画のテッパンともいえる東村アキコさんの「ママはテンパリスト」がおすすめ。もう絶対にキラキラママとか絶対出てきません(笑)日々、育児に奮闘する作者の大変さ、テンパり具合がコミカルなギャグ漫画で描かれるので、さらっと読めて落ち込んだママにも笑顔をくれるはず!私は子供が0歳のときにこれを読んで、うちの子もこんな悪戯するようになるのかな~と将来を楽しみにする気持ちを持つことができました(*^-^*)