起きあがったときや、子どもを抱き上げたとき、ふとした瞬間に背中に激痛が走り、動けないほどの痛みが続く…これは『ぎっくり腰』ならぬ『ぎっくり背中』。すぐに病院に行きたいけれど、子どもがいるとそう思うようにも行きません。そんな人のために私が実践している応急処置方法をご紹介します。
ぎっくり背中は突然に
私の父は腰痛もちでよくぎっくり腰になるのですが、その姿を見ては
――おっさんだな~
とバカにしていました。しかし、そのバカにした報いなのか、単なる加齢のせいなのか、私も痛み悶えるときがやってきたのです。
そう、その名は『ぎっくり背中』。
ソファにもたれて息子に授乳していた時のこと、ちょっと体勢を変えようと背中を持ち上げた瞬間に
ピキーン!!!
という痛みが背中全体に…「あ、背中つったかな?」なんて思っていたのですが、そんな生易しいものではありません。
少しでも動こうものなら、ものすごい激痛が…腕を上げても痛い、むしろ息をするのも痛い。
高いところから落ちた経験のある人なら分かるかもしれませんが、背中を強打すると、息ができずに「カハッ」となることがありますよね?そんな感じで息ができないんです。
なんとか楽な体勢をと少しずつ痛みに耐えながら体を動かし、やっとのことでうつ伏せが一番安定することを見つけるものの、そこから何をどうしていいかも分かりません。うつ伏せになるのがやっとなのですから、立ち上がって歩くなんて…むりぽ。
この間、途中でおっぱいを取り上げられ泣きわめく我が子に何度あやまったことでしょう。
うつ伏せになりながら、スマホを片手に『背中 急な痛み』で検索します。そうすると、でてくるのが『ぎっくり背中』
――え?!ぎっくり腰じゃなくて、ぎっくり背中?
と思いつつ、調べてみると症状はまさにその通り。人によっては、息もできないほどの痛み・・・うんうん、息できないくらい痛いよ・・・
これまで、腰痛もなく、私には縁がないことだと根拠のない自信を持っていましたが、ある日突然『ぎっくり背中』はやってきたのです。
授乳中で肩こり・頭痛がある人は要注意
この『ぎっくり背中』は筋肉が固くなっていると起こりやすいもので、運動不足の人や、肩こりが酷い人なんかは要注意。私の場合は、息子の授乳で慢性的な肩こりに悩まされていたので、それが原因でしょう。
筋肉=固い
というイメージがあるかもしれませんが、筋肉は柔らかくてしなやかなほうが良いんです。筋肉は力を入れると、固くなるのでそういったイメージを持ってしまいがちなのですが、想像してみてください。
固い枝は力を入れれば折れますが、ゴムは弾力があるので力を加えても平気ですよね。
だから、運動する前にはストレッチや準備体操をして、筋肉をほぐすのです。
『ぎっくり背中』は、かっちこちに凝り固まった肩と背中の筋肉に力が加わることで、筋肉が損傷してしまった状態。
つまり、授乳中だったり、子どもを抱っこすることが多くて肩が凝っているママは要注意ということです。
「動けない…」「病院に行けない…」そんなときの応急処置
こんなとき、すぐに病院に行ければいいのですが、痛みにもだえる私の横にはよちよち歩きの乳飲み子…うつ伏せでも激痛なのですから、子どもを抱っこして病院に行くというのは至難の業です。
困った私は、グーグルさんに助けを求めるしかありません。どうか、私に応急処置の方法を教えて…。
いろいろ調べ、いきついた応急処置のポイントは
- 安静にする
- 冷やす
- 背中を固定する
ということ。固定すると良い理由はこの先生のお話が分かりやすいです↓
子育て中だと、安静にする、冷やすというのは継続して行うのが難しいんですよね。ママが痛み苦しんでいても子どもは待ってくれません。授乳に、おむつ替え、離乳食などなど、動かないわけにはいきません。でも、動くと痛い…
私の場合は、うつ伏せでも痛かったのですが、この動画のように背中の筋肉を固定したら、ゆっくり気を付けて動けばなんとか動けるレベルになりました。それでも、体勢によっては息ができないほどの激痛に襲われましたが、何もしていないときよりはマシです。
ただ、この先生の言うとおりバスタオルを使うと、すぐに落ちてくるし、うまく巻けないんですよ。
ということで、私の頭に思い浮かんだのはあれです。妊娠したことがある人ならご存知、腹帯!
そう、これです↓
我が家はベルトタイプだけではなく、昔ながらのサラシタイプも購入していたので、これが背中を固定するのにとてもぴったり!
固定するのが目的なので、とこちゃんベルトでもいけるかもしれませんね。
こういったものがなければバスタオルを使うしかないのですが、妊娠中に使っていた腹帯がある人は、そっちのほうが固定しやすいのでおすすめです。
症状がよくならない場合は整体へ
このぎっくり背中を治すためには、整体やカイロプラクティックで処置してもらうのが効果的なのですが、子どもが小さいと、なかなか難しい…子どもを預けられないと、自宅で様子を見るしか選択肢がない場合があります。
私の場合は、背中を固定しつつ、なるべく安静に(とはいっても子どもがいるので、ずっと安静は無理でしたが)、横になれるときは冷やして様子を見ていたら、2~3日で回復しました。
ぎっくり腰と同じようにぎっくり背中も一度やると癖になるらしく、その後も、2回ほど『ぎっくり背中』に見舞われましたが、この応急処置で乗り切っています。
が、しかし。
2~3日経っても症状が改善しないのであれば、やはり何とかお子さんを誰かに見てもらって、病院に行きましょう。さすがに、この激痛で家事・育児をこなすのは無理がありますし、単なる『ぎっくり背中』ではないケースもあります。
内蔵疾患や心臓疾患が原因で背中が痛むという場合もあるので、しばらくしても症状が改善しない場合は病院で診てもらってください。
痛みが治まってきたらストレッチで予防
ぎっくり背中で検索すると、ストレッチ方法がたくさんでてきますが、動くのがしんどいほど痛い段階ではおすすめできません。ストレッチをするなら、今回ご紹介した応急処置(安静にする、冷やす、固定する)である程度痛みが治まってからにしましょう。
『ぎっくり背中 ストレッチ』をYouTubeで検索するとたくさんの動画が出てきますが、中でも分かりやすくて、思い立ったときにやりやすいのがこの動画のストレッチです。
授乳や、抱っこで肩や背中がバキバキになったら、ストレッチをしてぎっくり背中を予防しましょう。